教員
教授 中山和弘
専門は、保健医療社会学と看護情報学です。保健医療社会学がスタートですが、そこでは、もっと人々には健康についてできることがあるのではないか、意識化すればもっと自分でコントロールできるはずだという関心から市民や患者の意識や行動の研究をしてきました。自分が子供のころ、小児ぜんそくや扁桃腺肥大で学校を休みがちで、親や医者の言うなりになっていたことに納得がいきませんでした。自分なりの調整方法や努力が有効だという経験があったからです。中学校に入って親にも反対されながらサッカー部に入り、ボール拾いとランニングだけでも毎日帰ったらすぐ寝る生活でしたが、まったく学校を休まなくなりました。人には潜在的に自分で健康になれる力があると思いました。
医療者の専門資格はなく、看護師のなりそこない(学部の頃、あと数週間の病院実習をとれば受験資格がありました)でもありますが、何年か前に看護の先生から看護の視点を持っている人だと言われたことがあります。学部の卒論のころから現在に至るまで、市民や患者の視点での調査にたくさんかかわってきました。ただただ一市民であるがゆえにその目線を続けてきたことで、市民中心、患者中心の視点が自然と維持されてきたのかもしれません。
しかし、保健医療はまだ必ずしも市民中心、患者中心ではありません。本来の力を発揮するには、自分のどのような選択肢があるのか、それぞれのメリットデメリットは何かを知り、意思決定する力であるヘルスリテラシーが必要です。市民中心、患者中心とは、本人の好みや価値観、ニーズを尊重し、それに基づいた意思決定を支援するという意味です。その支援をするのが看護情報学だと考えています。
そのために多様な好みや価値観を持つ人々の意識や行動をとらえる研究方法が必要となります。このような研究のための調査と統計手法については数多くの看護・保健医療系の卒論・修士・博士、教員らの指導やアドバイス、論文査読を積み重ねてきました(たぶん数百人?)。これらの研究をすすめながら、そのノウハウをより多くの方々に伝えていきたいと思っています。
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講師 米倉佑貴
専門は健康社会学,健康教育学です.患者や市民の自律やエンパワ メントに関心を持って,ピアサポートやセルフヘルプグループなど の研究をしています.学生のころから患者同士で慢性疾患の自己管 理を学ぶ慢性疾患セルフマネジメントプログラムの評価研究や運営 に関わっています。
その他,健康の心理社会的な要因に関する様々な研究プロジェクト に参加しています.
e-mail: yyonekura@slcn.ac.jp
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慢性疾患セルフマネジメントプログラム: http://www.j-cdsm.org/
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